生きるために不必要で大切なもの[Rental Heart Cafe self-cover] -24ページ目

孤独の反対

  独りじゃないんだ

  そう思った


  みんなは知らん顔だけど

  僕は独りじゃない


  寂しくないんだ

  不思議な感覚


  どこかで見ている

  存在を感じる


  信じること‥‥

  閉ざさないこと‥‥


  独りじゃないんだ

  僕も‥‥あなたも



No.0024
040922

040921

いりくんだ迷路の途中で座り込む

なにが目的だったか‥‥は忘れた



きっと最初から迷路だったんだ



ただ時が過ぎるのを数えている

もうどうしていいかわからない



ふやけた指をくわえている



膨らんでゆく妄想で

いつか頭が破裂するかもしれない



辛うじてつながる正気が命綱なんだ



「ひどい顔‥‥」

話しかけたのか話しかけられたのか



鏡の中に答えはない‥‥



確かに僕はひどく疲れた

もう隠せないほどひどく疲れた



No.0023
040921

漂流

040920

『愛』の呪文に慎重になった


いつしか『愛』を語らなくなった


抱きあったあと‥‥音もなく空虚になる




それでもふたりは抱きあうしかない



抱きあうことしか

繋ぐものがなかった


抱きあうことしか

許されていなかった


抱きあうことでしか

確かめられなかった




不安で‥‥

苛立ちで‥‥


相手のからだにしがみつく




ふたりは漂流していた‥‥



No.0022
040920

勇気

040919


届かない夢をあきらめる
‥‥勇気?‥‥甘え?

届かない夢をあきらめない
‥‥勇気?‥‥愚か?


そして果たして
僕の勇気は勇気だろうか

答えはきっと弾き出ない
僕の身が朽ちるときまで


不安は背中に貼りついたまま
僕はとにかく走りつづける

そうするしかないだろう
行き先さえ知らないんだけど‥‥



No.0021
040919

ごめんなさい

040918

「後悔するならやらなきゃいいじゃん。」

「肩の力抜きなよ、頑張んないでさ。」

「みんな別にそんなに注目してないよ。」

「疲れない?リバウンド来るよ、そのうち。」

「やっぱりね。言うと思った。」

「悩んだって、今さら結果は変わんないよ。」

「あのね、そんなに自分が好き?」

「やっちゃったね。でも、まぁそんなとこでしょ。」

「ちょっとぉ、嫉妬しないでくれる?」

「んで、いったいどうしたいの?」



‥‥もう、わかったよ。

全部わかってるって‥‥。



No.0020
040918

つ・き

040917

あした
何をいいわけするんだろう
毎日 なんか嘘ついて
なのに痛くない

少し‥‥
ルーズな生活に疲れて
会話もなんか満たされない
夢が躍らない

ランチとディナーのはざま
眠る脳細胞
部屋のほこりを撫でるように
風があくびした

ある日
あなたがつきをつかんだら
現在も過去もすべて捨てて
ついて行けるの

何も見えない
何も聴こえない
ひとりじゃとても
生きていける勇気がない


小さな頃は
魔法を信じていた
どんな箱も開けられる
鍵を持っていた

だけど‥‥
いつか能力とひきかえに
ずるさ手に入れてからは
逃げてばかりいる

欲しいものはある
まるで届かない蜃気楼
つまり行き方もやり方も
何もわからない

ある日
あなたがつきをつかんだら
あわれな迷子
どうか捜しだしてほしいの

息を殺して
砂を噛みながら
救いの神を
待つことしかできないの



No.0019
040917

mp3
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“約束の地”

040916

“約束の地”をさがしている
さがす理由をさがしながら
僕は挫折をくり返しながら

“約束の地”がなんなのか
本当の僕はなにも知らない
壊れた橋の前で立ち止まる

“約束の地”へたどれない
雄大に行く手を阻む大河
僕は腕組みをしている

決断のときがきた
死ねなくて生きるのか
生きるために死なないのか

“約束の地”に行ってみたい
いずれにしろしばらくは
僕は生きてゆくようだから



No.0018
040916

水の記号

040915

あなたのことば‥‥
わたしには“鎧”にしか見えない


あなたは孤独を信じて
そうして絶望を演じて
自分を嫌いだと感じて

‥‥その繰り返し


こころにさわれない
こころにさわらせて

‥‥その繰り返し


あなたのことば‥‥
わたしには“鎧”にしか見えない


ことばは記号
あなたをさぐるてがかり


こわがらないで

あの流れる水を
ことばでは描けないのだから



No.0017
040915

匂いと記憶

040914

さっきすれ違った人の匂い‥‥
もちろんあの人じゃなかったのだけど

‥‥思い出した

あの頃も‥‥すれ違いのようなもの


もう長い間しまってあったのに‥‥

記憶の蓋があいてしまった


髪を揺らす癖‥‥
あの匂い‥‥



また少し‥‥綺麗になった



No.0016
040914

夢のつばさ

040913

階段けとばして
駆け上がる歩道橋
あざやかな夕焼けが
悲しくて動けない

大人すぎる彼女は
「友達でいたいわ」と
もてあました愛のことばに
鍵をかけたの

瞳とじるだけで叶う
幼い少年の恋のように
息が苦しいほど
大好きなのにどうして

夢のつばさひろげ
狂おしく抱きしめるよ
僕は遠い未来へ
ただ逃げまどう


アスファルト凍らせる
風が吹く真夜中に
記憶をつなぎ
愛しさをつのらせている

愛と呼べるものをすべて
今夜失ってしまいそうで
彼女に逢うために
やがて眠りに落ちるの

夢のつばさ抱いて
永遠に口づけたら
僕は遠い明日に
もう目覚めない


彼女に逢うために
僕は眠りに落ちるの

夢のつばさひろげ
狂おしく抱きしめるよ
僕は遠い未来へ
ただ逃げまどう

夢のつばさ抱いて
永遠に口づけたら
僕は遠い明日に
もう目覚めない



No.0015
040913

mp3
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